動画ファイルのエンコードはなぜ必要?

公開日:2025/01/15  
動画ファイルのエンコードはなぜ必要?

動画投稿の前に必要な作業のひとつに「エンコード」があります。動画投稿をしたことがない人にとってあまり聞きなじみがないワードですが、とても重要な作業です。本記事では、そもそもエンコードとは何か、なぜ必要なのかについて詳しく解説します。エンコードが動画に与える影響などもまとめて紹介するので、ぜひ参考にしてください。

エンコードの概要

エンコードとは、動画ファイルの映像・音声データを圧縮し、任意のファイル形式に変換する作業を指します。動画は数多くの静止画(フレーム)で構成され、そのデータ量は非常に大きくなりやすいです。たとえば、30分間のテレビ用動画には約5万4,000フレームが含まれ、音声データも加わることでさらに容量が増大します。

このような大容量データをそのまま保存・配信すると、再生に時間がかかったり、ストレージ容量を圧迫したりします。そのため、エンコードは動画を作成・投稿するうえで必須なのです。また、再生する媒体や配信プラットフォームに合わせたファイル形式への変換も重要な理由です。

エンコードの種類

エンコードは2種類あります。ソフトウェアエンコードはPCのCPUを利用し、比較的低コストで利用可能です。しかし、処理速度や品質はCPU性能に依存します。

一方、ハードウェアエンコードはGPUや専用機器を使用し、高速かつ高画質なエンコードが可能です。しかし、初期費用が高くなる点がデメリットです。

エンコードの仕組み

エンコードの仕組みとしては次の2つの方法が一般的です。フレーム内予測では、ひとつのフレーム内で似たデータをまとめて圧縮します。

一方、フレーム間予測では連続するフレーム間の差分データを活用して効率的に圧縮します。このようにして、動画の視覚的品質を保ちながらデータサイズを削減するのです。

動画エンコードにおける圧縮

圧縮には「可逆圧縮」と「非可逆圧縮」がありますが、動画エンコードでは主に非可逆圧縮が使われます。非可逆圧縮は、人間が気づかない程度にデータを間引きすることで、画質や音質を維持しながら容量を大幅に削減できる点が特徴です。

代表的な形式として、MP4やAACが挙げられます。エンコードの適切な方法やツールを選ぶことで、効率的かつ高品質な動画制作・配信が可能になります。

エンコードがおよぼす動画への影響

エンコードでは、フレームレート、解像度、ビットレート、動画の長さといった要素を調整することで、動画ファイルの容量や品質に影響を与えることができます。

フレームレート

フレームレートは、1秒間に使用される画像枚数を示します。フレームレートを上げると滑らかな映像になりますが、容量が増加します。通常は撮影・編集時に設定されたフレームレートを変更せず、再生媒体に適した設定で制作するのがおすすめです。

解像度

解像度は、映像を構成するピクセル数で決まり、高解像度ほど画質がよくなります。エンコード時に解像度を元の設定より上げることはできませんが、配信プラットフォームは視聴環境に合わせた解像度で提供する仕組みを備えています。

ビットレート

ビットレートは、1秒間に送受信できるデータ量を指します。高いビットレートは高品質な映像や音声を実現しますが、容量は大きくなります。映像の種類によって適切なビットレートを選択することが重要です。

動画の長さ

動画の長さはフレーム数に比例して容量やエンコード時間に影響します。制作段階で再生媒体や内容を明確に決めておくことで、エンコードの手戻りを防ぐことができます。

エンコード作業をする前のチェック事項

最後に、エンコード作業に入る前に確認しておきたい重要な注意点をまとめます。

ファイル形式の確認

ひとつ目は、プラットフォーム対応のファイル形式の確認です。動画のファイル形式にはさまざまな種類があり、配信プラットフォームによって適切な形式が異なります。たとえば、YouTubeや多くのSNSではMP4形式が広く使用されていますが、場合によってはMOVやGIFにも対応しています。利用目的やシーンに最適な形式を選ぶため、事前の確認が必要です。

元データの保管

2つ目は、元データの保管です。エンコード作業は非可逆圧縮をともなうため、一度エンコードした動画を元の状態に戻すことはできません。とくに初心者の場合、適切なビットレートや解像度が分からず、予期せぬ画質低下が起きる可能性があります。そのため、元データを必ずバックアップとして保管しておくことが重要です。

エンコード作業の時間的余裕

3つ目はエンコード作業に時間的余裕をもつことです。エンコードにかかる時間は、フレーム数、フレームレート、解像度、ビットレート、コーデック、フィルタの有無、エンコーダの性能などによって変動します。とくに、ソフトウェアエンコードは毎回同じ時間で終了するとは限りません。そのため、配信予定や提出期限がある場合は、余裕をもったスケジュールを組む必要があります。

まとめ

エンコードは、動画投稿や配信に欠かせない重要な工程です。動画データを圧縮し、再生や配信に適した形式へ変換する作業で、大容量の動画を効率よく扱えるようになります。エンコードにはソフトウェアとハードウェアの2種類があり、用途やコストに応じた選択が可能です。また、フレームレートや解像度、ビットレートを調整することで、容量と品質のバランスを最適化できます。ただし、非可逆圧縮が主流のため、元データの保管やエンコード時間の確保が重要です。エンコードの基本を押さえることで、質の高い動画制作と配信が実現できます。

学びながら実績が作れる!

studio US(スタジオアス)

studio US(スタジオアス)

学びながら実績が作れるスクールです。
動画クリエイターが、案件を取得するには自分で営業を行う必要があり、未経験の方は営業方法が分からずにつまずいてしまうことも珍しくありません。
studio USではスキルを習得した段階で案件の紹介が可能なので、すぐに動画クリエイターとしての実績を積むことができ、外部の仕事を獲得するためのアピールにも活用できます。

おすすめの動画編集スクール比較表

スクール名 コース・受講料
期間キャリアサポート
公式サイト
studio USの企業ロゴ
動画編集コース 5万5,000円(税込)
動画クリエイターコース 9万9,000円(税込)
動画クリエイター総合コース 16万5,000円(税込)
※買い切りオプション +5万5,000円(税込)
無制限(※買い切りオプション購入時)公式サイトへ
デジタルハリウッドの企業ロゴネット動画クリエイター専攻副業・フリーランスプラン 48万1,800円(税込)
ネット動画クリエイター専攻 38万5,000円(税込)
ネット動画ディレクター専攻 33万円(税込)
など
1か月~6か月公式サイトへ
デジハクの企業ロゴデジハクコースREG 14万8,000円(税込)
デジハクコースPRO 24万8,000円(税込)
90日~180日公式サイトへ
ヒューマンアカデミーの企業ロゴ動画クリエイターコース 27万8,168円(税込)
動画クリエイター総合コース 47万6,692円(税込)
Web動画クリエイター総合コース 102万563円(税込)
6か月~12か月公式サイトへ
ムークリの企業ロゴ
クラスプラン 37万4,000円(税込)
マンツーマンプラン 59万4,000円(税込)
ゼロイチプラン 29万7,000円(税込)
3か月~4か月公式サイトへ
DMM WEBCAMPの企業ロゴ
動画クリエイターコース
・4週間 16万9,800円(税込)
・8週間 22万4,800円(税込)
・12週間 27万9,800円(税込)
・16週間 33万4,800円(税込)
4週間~16週間公式サイトへ
winスクールの企業ロゴ
YouTube動画制作実習
・受講料 10万4,500円(税込)
・入学金 1万9,800円(税込)
・教材費 3,300円(税込)
など
約2か月~3か月公式サイトへ

おすすめ関連記事

【PR】動画編集のスキルアップ!フリーランス・副業を目指す方におすすめのスクール